3月3日(金)[日別]
▼いろいろかんそーぶん
@ 『初恋はチカンでした。』:オオバンブルマイ(ISBN9784887746442)読了。 COMIC夢幻転生誌にて発表された長編シリーズ『私は痴漢に恋してる』と後日談、外伝、 そして単行本初収録という作者さんのエロ漫画デビュー作『勘違い』を収録の一冊。 属性的には痴漢、ポニテ、巨乳、淫乱、3P、不倫、母乳などなど。
- 伊東アスカ22歳。女子大を卒業し社会人1年目を歩み出したばかり。 記念に購入した香水を身に纏い、意気揚々と通勤電車に乗り込んむが、 そこで人生初の痴漢に遭遇してしまう。 初めての経験に戸惑うアスカだったが、 痴漢の無遠慮な愛撫に経験したことの無い快楽を覚えてしまい、 すっかり痴漢の虜になってしまうのだった。 それ以来、行く先々で痴漢に遭うハメになってしまった彼女を待ち受ける運命や如何に。 …『私は痴漢に恋してる』全5話+描き下ろし後日談+外伝
- 仕事でのストレスを溜め込んだ青年は、漏れ聞こえてきた女の嬌声に惹きつけられ 覗き込む。そこでは憎き店長とその彼女の変態プレイが繰り広げられており…『勘違い』
濃密な作画と独特のストーリー展開に定評のある作者さんの新作は、 単行本タイトル通りに、痴漢行為を主軸にした長編です。 もちろん現実での痴漢行為は立派に犯罪ですが、そこは漫画ですので、 内容も作者さんらしい脳天気で陽性のあっかるい展開となっています。
カバーイラストからも分かる通りに、写実寄りな顔立ちと肢体に 漫画チックなデフォルメを絶妙な塩梅で融合させたハイブリットな絵柄が特徴的な作品です。 細かな年齢層などの描き分けもしっかり感じられるというのはなかなかありません。 見事な肉付きの肢体を縦横に揺らしながらの汁気たっぷりの濃密なセックス描写はたいへんエロく そのあたりも充実の内容ですね。特に口淫シーンや、乳房や秘所の愛撫シーンなどは拘りを感じます。
そんな作画で魅せる系と思わせておいて、物語が良い意味で斜め上にすっ飛ぶのが 作者さんのもつ独自性を語る上では外せないのですが…:D
長編『私は痴漢に恋してる』シリーズ。 前述の通り、痴漢されることに快楽を見出してしまったヒロインさんを中心とした ドタバタコメディ系痴漢モノ。 一人称が基本ヒロイン側で、 多用されるモノローグで語られるその時の心情などが告白モノ的な感じを演出します。 登場するヒロインは社会人1年生のOLアスカさんをメインに、 アスカさんのご近所に住む乳飲み子カーくんの子育て中な若奥様のミユキさんや、 アスカさんの妹のカノンさんなどを交えつつという布陣です。
アスカさんは女子大出たての瑞々しさを湛えた、やや童顔気味のポニーテール女の子。 丸めの顔立ちとポニーテールの相性は最高ですね(ポニテ派としての満面の笑顔) ですがそのボディははち切れそうなぷるぷるボリュームの肉感具合。丸々としたお尻やおっぱいは元より 綺麗な曲線を描く腰から太股なども大変美味しそうです。そんな魅惑のボディを 名も知らぬ行きずりの男たちにいいように痴漢され、恥辱に塗れながらも感じまくってしまう 淫乱っぷりが全編に渡って展開されます。 そんな彼女が巡る物語のラストからの怒濤の展開は必見と言えましょう。
人妻なミユキさんは、熟れた妙齢感(謎)が堪らないですね。 偶然再会した元カレとの情事に溺れていく様は、年若いアスカさんでは醸せない 濃厚な旨味っぷりでした。母乳と愛液に塗れての不倫セックスを貪欲に貪る様子は 素晴らしかったです。
物語全体としてもなかなかのカタルシスのある展開が繰り広げられるので 満足度は高めです。お気に入りは全ての登場人物が一同に会する見開きページですかね。 思わず笑ってしまいました。 最終話より後のアスカさんの様子を描いた描き下ろしや、 「外伝」もニヤリと出来る内容ですので、 連載を読まれた方も是非単行本で通して読むことをオススメします。
初収録となるデビュー作『勘違い』は2010年末の発表作とのこと。 敢えて直しは無しとのことで、作者さんの源流が見れる貴重な機会になっています。 今と比較するとつたなさが目立つ部分はありますが、単純にこれだけみたら 十分いまでも通用する感じなのが流石だなぁと。
ということで今回も楽しく読める一冊でした。 カバー裏など見ると単行本作業かなり大変だったようですが、御自愛いただきつつ 新作にも期待したいところです。
Shinonome Azumi(yuunagi@maid.ne.jp)